或るフリーターの手記

29才フリーター、日々の雑感を記す

心模様殴書 「一鬼夜行」 第10號 「くれぷすころありーヴぇでるち」

鳴かぬなら、もったいないね、ホトトギス

雨が降っています
さらさら、さらさら
雷が笑っています
がらから、がらから
貴方は死んでいます
りーん、りーん

今年の夏は重かった
新緑の葉は静かにお昼寝をしています
せっかちな一枚の葉はゆらんゆらんと踊ります
踊り疲れたはぐれものはぶちんぶちんと踏みにじられ、秋はもうすぐやってきます

私は絶望を頂きました
思い過ごしかもしれません
私は微かな希望を貰いました
思い過ごしかもしれません
夏の蝉はもう鳴キマセん
思い過ごしかもしれません
雨を噛み、風に唄い、上機嫌を装っていますと
夢を落としてきたようです
思い過ごしかもしれません

私は今日生きています
思い過ごしかもしれません
私は実は死んでいるかもしれません
何もかも思い過ごしです
私は考え過ぎているのかもしれません

貴方は精神を病んでいるようです
貴方は異常なようです
貴方はひどく能無しで阿呆なようです
貴方はどうしようもなく馬鹿なようです
貴方は生きている資格がありません

ごみ、ウジ虫、いんきん、ネガティブ、自虐思考、役立たず、糞野郎、きちがい、精神異常者、低能
、うすのろ、、、

すべては思い過ごしかもしれません

釈然としない、とてもぼんやりとした青白い光が遠くで光っております

希望が何色か私は知りません
ただ、とりあえず光の方へ歩いてみようと思います

暗闇は嫌いではないのですが、このままでは、本当に暗闇に溶けてしまいそうで、なんだか心細く不安な気持ちになりました

幸福、幸運、幸せ、不幸、幸甚、幸先、行幸
幸せを掻き出してみました
ごそごそと、探してみました

空しくなったので、探すのをやめました

死んだら、星になる
素敵ですね
死んだら、風になる
優雅ですね
死んだら、土に還る
建設的ですね
死んでも、その地に留まる
ねばねばですね
死んだら、呪ってやる
やめてください
死んで、詫びます
うざい
死ぬほど愛しています
嘘です
死んで、生きます
逞しいですね、そんな生き方に憧れます