心模様殴書 「一鬼夜行」 第14號 「つまるところ」

およそ、人の定義がぐらんぐらん

痛みや熱さを感じることができるのは、幸福らしい
オーディオプレーヤーの壊れた電波を手に入れることができるのもきっと幸せと呼ぶんだろってさ

近頃の説明は説明として機能していない
きっと、とっくのまえにもうばかになっているようだ

烏が二羽電線に止まっている
烏に聞いてみる
「貴方はいつから烏なの」
烏は少し考えて応えてくれた
「そのことは君たちのほうがシッテルンジャナイカ、君たちは知りたがりさんじゃないか、、」

歩くと感情がわしゃわしゃと不機嫌さを全く隠しもせずに起き上がってくる

ビル生えすぎだし
ウジもビルもうじゃうじゃ

今日は酷く最低な気分だ
大抵いつもそんな風ではあるのですが、
今日は一層、嫌な感じである

Temple pain
vomiting

区画で整理されたものはあまり綺麗に思えない
ぐしゃぐしゃ、ばらばら、でらんでらんで、ぬっがぬっが、なものが一つところにあるというのが好きだ

今日は風が美味しい、とてもまろやかでキャスターのマイルド

排泄は身勝手だ
好きなとこだけ使って、後は、はいさようなら、やっぱりどこまでも身勝手な旁だ

白い湖面
天然杉
昇るオレンジ
曲がった背中
不浄な心
真っ白な肺
時計は回りません
それも悪くはないのだけれど

折れ曲がったピアノ
夢想家達のぱすぽーと
常識人の非日常
怠惰な正直者
Faulheit

貴方の中は、からっぽでがらんとしています
伽藍で思い出したのですが、今度高野山に行ってみようかと思います

何かみつかりますかね？

左腕を擦るのは癖らしいですね
一万回擦ると、お金が出てくるらしいです
いらねーよ、馬鹿野郎、金なんてくそくらえだよ
馬鹿野郎

大根、人参、じゃがいも、トントン
豚肉、白滝、長いも、トントン
勇気、悲しみ、幸せ、トントン
トントン、トントン、トソトソ、トントン

「 東の魔女が、貴方を猫に変えてくれるらしいよ」
「なんて、素敵なことでしょう」
「西の夢想家が、貴方を勤勉家に代えてくれるらしいよ」
「あまり魅力的では、ありませんね」
「北の極楽鳥は、貴方に綺麗な羽をくれるらしいよ」
「それはほんとうに綺麗ですか？」
「南に行っても誰もいないらしいですよ、ただ蒼い草が生えているだけです」
声は南へ向かうことにしたようです