ものくろ

からっぽの話

心模様殴書 「一鬼夜行」 第17號 「夕」

夕空は雲に隠れ黒々と
雨静かに屋根を鳴らす

蒼い雑草
花持たず
ゆたりと雨を受け止める
誰に見初められることもなく
ただ凛として立っている

嗚呼、なんと強く逞しい

ぼろ箱の一室は檻のように
暗く
息苦しい
判別のつかないものばかり
転がり、散らかる
風はぬるりと通り抜け
心乾かず

足は泥水に濡れ
爪は黒くなり
瞼は落ち窪み
髭は無精で
容貌は酷い有様

煩かった蝉の声も今は聞こえず
ただ雨音が響きます

水溜まりを躊躇なくいく車は
忙しくどこへやら向かう

貴方は死人とどこが違うのでしょう?
信じる神さえ見つけられず
うたがう
うたがう
うたがう
うたがう

夜を彩るお星さま
白月かくれんぼ
陽の光
Narcolepsy

渓谷に咲く美しい花
探しに来たが
未だ出会えず
谷底に落ち
未だ底はない

楽観主義
快楽主義
ご都合主義の
成れの果て

貴方は死人とどこが違うのでしょう?
貴方は生人とどこが違うのでしょう?
貴方は狂人とどこが違うのでしょう?
貴方は詩人とどこが違うのでしょう?
貴方は商人とどこが違うのでしょう?
貴方は私とどこが違うのでしょう?


現実と虚構の違いが分からなくなってきました
自問自答で酔ってしまいました

ずっと酔ってたほうが楽なのかも知れません
分かりません