或るフリーターの手記

29才フリーター、日々の雑感を記す

夜明けのオレンジ

夜明けのオレンジは美しい

そんなことを想った

夜明けを何度も何度も見続けて
なぜ今なのかは分からないが

そんなことを想わずにはいられなかった

他の世の一切の移ろいを省みず
そればかりを見ていたいと、、

26になる男は想っていた、、

夢など見るな馬鹿になる
親に周囲に言われてきた

1日中、良い唄とは、良い詩とは、心踊る曲とは
なんだろうかと、、眠ることもてきとうにただそればかりを考えていた



道に疲れ、少し一服し、空を眺めれば
オレンジのクジラが朝の空を悠々と泳いでいる

全く自然とはなんでこうも美しく残酷なのだろうと
あっけにとられてしまった

夜明のオレンジはきっと夕暮れのオレンジよりは
前向きな感じがする

きっと、だから好きなのだ、、

夜明のオレンジは美しい、、

青年はここへ来てようやく心が奮えるということをおぼえたのかもとにやけた