なんとなく花明かり虚しく
夏の夕べ、8月の初週、7月の梅雨が明け
からりと暑い夕べであった
僕は部屋でごろ寝して本を読んでいた
今日は本当に暑く(僕の住んでいるのはアパートの二階だが特に暑かった)パンツ一丁でもだくだくと汗をかいた
クーラーという便利なものがあるのだが、なんだか
最近文明に対する違和感が掠めるので使うことを躊躇っていた
そんな、よく分からない意地のせいで倒れそうになっていた
部屋にいても暑いだけだったので少し街を散歩することにした、時計は7の辺りにいた
散歩道タバコを吸いたくなったので、公園に立ち寄った。そこは、広瀬川が蛇行する様がよく見え、少し高い場所にあるため見張らしもよかったので気に入っていた。
いくつかあるベンチのひとつに座り、ぼんやり空をみてタバコに火をつけた。幾人か遊んでいる子もいたので少し遠慮がちに吸った。
やはり、子供の前でタバコを吸うのだけは何故か少し気が引けてしまう。ひどく呆けた様だからだろうか?理由はなんであろうか、、
なんて1人とっ散らかって思案していると
空に一筋、にょろにょろ昇っていく光があった
バンっ!と弾けた。それは繰り返され繰り返された
およそ、5,6発のそれを見た後、僕は立ち上がり、それに背を向けた、背中越しにそれを感じながら
少し昔を懐かしみ逆方向へとあるいた
なんとなく、その花明かりは、虚しくあった
色々なことがある。色々な人がいる。
渦巻く感情は心に秘めて
その花明かりを眺めても良かったのではないかとも思ったのだが
その花明かりはまだ眩しすぎた
まだ僕には眩しすぎたのだ
その後、モンクのジャズのCDをタワレコに買いに行き。帰り道、野良猫の尻尾を追いかけ帰った。
月は朧に空に
妖しく、輝いていた